「ちゃんと」「しっかり」「きちんと」は怠け。
「もっとしっかりやれ!!」
「ちゃんとディフェンスしろ!!!」
「人前ではきちんとしなさい!」
「ちゃんと」「しっかり」「きちんと」といった言葉は便利です。
上手くいかないのは気が緩んでいて、緊張感がないから。
だから「ちゃんと」「しっかり」「きちんと」やれば、問題は解決する。
本当にそうでしょうか?
それで問題は解決するのでしょうか?
※ここでは、「ちゃんと」「しっかり」「きちんと」を3W=3Wordsと表記します。
3Wに頼ると、向上する機会を失う。
バスケットボールのレイアップシュートを例にして考えてみます。
レイアップシュートは100%決めなければいけないシュートなので、
外すと「しっかりシュート打て!」と怒号が飛んでくることが頻繁にあります。
シュートを打つ角度、ステップ、スピード、ジャンプのタイミング...。
レイアップシュートを正確に決めるためのチェックポイントは沢山あります。
しっかりシュートを打てばシュートが決まるんだと学習した人は、
こうしたより効率的に上達するためのコツを知る前に、
精神論で解決しようとしてしまうことがあります。
良い癖を身に付けないまま練習を続ければ、上達の妨げとなり、
逆に悪い癖を身に付けてしまうかもしれません。
つまり3Wに頼る人は、
本当に目を向けなければいけないことから目を逸らし、
効果的に向上するための機会を失っているのです。
3Wを禁止し、具体的な解決策を提示する。
「もう少しリングの近くでステップを踏んだ方がいい」
「シュートを打つ角度を45度にした方がいい」
「もっと上に飛んだ方がいい」
3Wを禁止することで、解決策が具体的になります。
「根性」という土台があるからこそ、このようなアドバイスが生きるのは事実です。
しかし、始めから根性で片付けようとすると常に同じフィードバックになりがちです。
そうなると教える側も教えられる側も成長しにくくなります。
3Wに頼ってばかりいると、視野が狭くなります。
普段からそういった言葉を極力使わずに、
具体的な解決策を見つけることを習慣にしましょう。